2012/10/02

Ω26話 #seiya

先週に引き続き、闇の遺跡での各キャラ掘り下げ回でした。
特に蒼摩とソニアについては、もう何度目になるのかわからない因縁の描写ですが、それも今回で最後になるように感じてちょっとホッとしました。さすがにこれ以上やるのはしつこいかな、と。
と言いつつ、蒼摩とソニア両者にとって人生のターニングポイントになったと思しき『あの日』の描き方は、良かったと思います。これまで伏せられていたことも補完されましたし。

では今週の気になった部分など。

・過去のメディアとソニア
青いバラとメディアの組み合わせに強烈な意図を感じましたがそれがなんなのかはよくわかりませんでした。
花言葉を調べると「不可能・ありえない」もしくは「奇跡・神の祝福」。
それをひたすらちょん切っては水に浮かべる……花言葉の後者を取るならば、神[=アテナ?]の祝福[=力?]を切り刻んで、水につける[=溺れさせる。もしくはマルス教()への洗礼的な意味?]
よくわかりませんが、いい意味では無さそうなのは確かです。
そのメディアの前に現れる幼いソニア。
顔が丸っこいし少し小さいし、なにより声も高く幼めです。声優さんさすがです。10歳前後のイメージでしょうか。
そんなソニアにとってメディアとは、なかなか母とは呼びにくい気まずい存在のようです。
「血の繋がりはないとはいえ、お前が幼い頃から共に暮らし、世話をしてきたのです」(メディア談)
とのことなので、継母・継子の関係であることは確実。でも幼い頃から世話をしてきたのに母上と呼ぶのに慣れていなさそうなところを見れば、メディアがソニアの母(=マルスの妻)になってから、そう日が経っていないようです。
果たしてどういう経緯でそんなことになったのか。
昔から互いに見知っているにしては、どうにもぎくしゃくとした関係にしか見えません。それもソニアの方がだいぶ肩身が狭いような感じです。メディアの歓心を買おうと、虚しい努力をしているかのようです。
一方のメディアはといえば怪我の療養を理由に、なかなか父子を引き合わせようとはしてはくれないわりに、勝手に反勢力の筆頭と目される聖闘士の討伐を命じる始末。
それに対してひどく動揺するソニア。遠まわしな拒否など勿論通じません。
結局受けざるを得なかった上に、慄いていることを幼い弟エデンにまで見抜かれて更に動揺。
彼女の仮面は、そんな弱い心を覆い隠すためのもののように見えました。


・幼エデン
可愛いw 髪の色はメディア。瞳の色はソニアと同じ(=マルスと同じ?)。
ということは、まさかあの火の点っている兜の下のマルスの髪はピンク!?w


・在りし日の蒼摩の父・一摩と聖闘士仲間達
彼等の会話によるとこの当時、
→『闇の勢力』(=マルス勢でしょう)に説得される聖闘士が出てきはじめている模様。
→パライストラでマーシアンによると思われる行方不明事件が起きている。
等、不穏な状態になってきている模様。
この時点ではまだマーシアンというのは聖闘士にとっての敵だったんですね。
しかしながら、恐らくパライストラではすでにイオニアがマルス軍に編入済みなんでしょう。
これはイオニアの背信を見抜けなかった沙織の采配ミスの疑いが濃厚。


・一摩vsソニア
一摩は一貫してソニアを子供扱い。決して攻撃しようとはせず、まともな勝負になっていませんでした。
さらには説教をかましてソニアを黙らせます。その説教の内容は、ソニアの心を強く揺さぶりました。
ですがそれがむしろ仇になり、その隙をついたソニアの渾身の一撃で一摩はあえなく散ることに。
一摩さん、完全に油断です。これでは確かに『負け犬』の汚名があながち間違ってもいなかったとも言えます……
そして自ら手にかけた一摩の遺体を前に、号泣のような悲鳴を上げるソニア。
一摩に言われたことは、余程心に響いていたんでしょう。
「その拳は、自分の大事なものを守るために使うことだ」
言われた瞬間にフラッシュバックしていたのは、冷酷なメディアの声とマルスの幻影、そして自分を気遣ってくれている弟エデン。
つまりソニアは、一摩に言われたとおりにしたのだとも言えます。でもきっと、一摩の優しさもわかっていた。やるしかなかった自身の都合と、後悔との間に苛まれての叫び泣き。さすがに酷です。
これら一連の事実をまざまざと見せつけられた蒼摩は、自分の記憶の向こうに別の慟哭があったことを知ります。
こうして、ついに最初の殺人に手を染めてしまったソニアを労うメディアの言葉には、全くいたわりの感情がこもっていません。声優さんさすがです(2回目)。ていうかさすがハマーン様。こういう役、うまいよなぁ……
結局ソニアは、心を押し殺してやり遂げた初めての大罪の対価として望んでいたもの(恐らくは親からの愛情)を手にすることはかないませんでした。
悲しいね。

・闇の遺跡『愛と憎しみの間』
闇の遺跡に過去を見せられ、心の弱い部分を突かれたのは結局、ソニアだけでした。
蒼摩のメンタルはかなり強くなっているようです。邪武さんとの特訓効果なのかな。
「何故だ、何故私を助ける!?」というソニアさんの疑問はもっともです。
それに対する蒼摩の答え「俺の敵だからだ。お前にとどめを刺すのは南十字座一摩の子、小獅子座の蒼摩だ!こんなところで勝手にくたばってもらっちゃ困るんだよ!」って、なんというツンデレぶりwや~ほんとに強いわw
しかしソニアさんも負けてはいません。「礼は言わぬ。すぐにその甘さを後悔することになるだろう」って、なんなのこのツンツンな二人www
これはソニアさんが後で寝返ってくれる、そこまでいかなくとも一度は助けてくれるフラグですよね(・∀・)

・エデンvs闇アリア
これはいくら闇の遺跡の見せている幻とはいえ、アリアの本音じゃないのかな。
ここがなんの間なのかわからないけれど、ここまで5人が体験してきた場所のように過去を暴いて心のすきにつけ込むのではなく、本人の知らなかった事実を突きつけて崩そうとする場所のように見えます。

・アリアvs闇アリア
結局彼女自身が光であることを責めている様子。

・何故か落ち着いている光牙
闇沙織に自身の本来の有り様を教えられてしまいます。やっぱりアイキャッチは闇のクロストーンでしたか。
でもなんで闇と言われてあれほど光牙が嫌がるのかがわかりません。
闇だって、はじめから言われている属性の一つでしょうに。
それがいいとか悪いとか、明言されたことはないはず。
別にいいじゃん。闇だろうがなんだろうが、光牙は光牙でしょ。
……て感じに光牙のアイデンティティ感を収束させるつもりなんじゃないかと思うんですが、どうでしょうw

・次回予告
色々間に合ってないんですね、わかります。
コンテにとりあえず色を乗っけただけって感じの止め絵ばかりでw
無事放映に間に合うことを期待します。

・まとめ
全体的に、お子様向けのストーリーではなかったですね。というか、なくなりました。
旧作のような単純明快さに欠ける作品であることがなお一層はっきりしたようにも見えました。
旧作でもそれなりに鬱屈した人間の情念のようなものは、例えば事の発端であるサガやカノンの存在等により描かれていたわけですが、それでもそれは比較的あっさりと説明されるにとどまっていたと思うのです。
こう言ってはなんですが、だからこそ二次創作というストーリーをこじつけやすい『穴』が存在していました。自分も含め、多数の視聴者がそういった『穴』を利用して自分なりの解釈、自分なりのストーリーを構築しているのだろうと想像します。
ですがこのΩのように個々の詳細な心理描写をやってしまうと、そういった『穴』というのは悉く塞がれてしまうので、そういう意味ではとっつきにくい作品になりつつあるような気がしています。
別に悪くはないですけどね。自分にとっては二次創作がやりにくいってだけの話ですからw
当初の想像以上に、各キャラの細部が練り込まれているんだなという印象を受けているところです。
個人的にはそういうのは大好物なので、つまり何が言いたいかというと、もっとやれってことですw


右コメント欄よりメッセージを下さったお客様へ>
タイトルにしている話数、間違えてませんでしたかとのお問い合わせですが……
はい。おっしゃるとおり、間違えてましたw
まだ誰からもツッコミが入っていなかったのをいいことに、翌週、気づいた折に速攻かつこっそり直しておいたのですが、よもや気づかれていた方がいらしたとは……
今後は気をつけますが、変だと思われたらすかさず突っ込んでいただけるととても嬉しいです。
お知らせ下さいましてありがとうございました!